使命に生き、未来を拓け

一般社団法人 越谷青年会議所

 第53代 理事長 小林 仁

はじめに

 青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな民主主義社会を築くことを目標に理性と法による社会秩序の確立を誓った若者たちの手で1974年に越谷青年会議所は誕生しました。自己の開発と社会への奉仕、そして世界との友情を三本の柱とし、激動する経済情勢と急速に進む都市化のなかで地域社会の課題に真正面から向き合った、まさに行動する青年の集団でありました。創立当初の資料に残された「若い力の団結育む越谷」というスローガンには、仲間とのつながりを大切にしながら、変化を恐れず地域の未来に貢献しようという創立当時の先輩諸兄姉の強い意志が感じられます。あれから半世紀がたち、越谷のまちは目覚ましい発展を遂げ、私たちの暮らしはかつてないほど便利になりました。しかし、私たちは今、地域コミュニティや人間関係の希薄化、人口構造の急速な変化、経済格差の拡大といった課題が山積するなかで社会の持続可能性そのものが問われる時代に生きています。情報があふれ何が正解かわからない迷いや戸惑いのなかでも、市民とともに考え行動し続けてきた先人たちの姿勢を今一度胸に刻まなければなりません。青年である私たちは地域の中で悩み、汗をかき、ともに行動する中で、小さな一歩を重ねていきます。その一歩一歩がまちとの信頼を築き、人のぬくもりをつなぎ、やがて大きな力となって明るい豊かな社会の実現へとつながっていくと信じています。先人たちの志を原点に、私たちはこの時代の使命を引き受け、人とまちのつながりを育みながら、未来をともに切り拓いていきます。 

越谷青年会議所づくり

 総会や理事会、委員会といった会議の一つひとつを厳粛かつ整然と運営することは、青年会議所運動の信頼と品格を支える根幹です。私たちはこれまで築かれてきた仕組みや組織運営の基本に今一度立ち返り、基本に忠実で丁寧な運営を徹底します。誰もが安心して活動に取り組める土壌を整えることで会の基盤を支える運営機能を強化し、信頼される組織としての責務を果たしていきます。 

 私たちは地域の未来をともに創る仲間を迎え入れる運動を推進し、本年度は15名以上の拡大目標に向かい、会員拡大に全会員が一丸となって取り組みます。会員が青年経済人としての視座を高められるよう、セミナー型事業やLOM内出向などを通じて多様な価値観に触れ、学び合いながら成長できる環境を整えていきます。私たちの運動が次代を担う青年の使命感を呼び覚まし、まちの未来を切り拓く原動力となると確信しています。 また、現代は個々の情報取得手段が多様化し、発信のあり方も日々変化しています。私たちはこうした変化に対応するため、SNSやホームページ、会員による事業告知を通じて、地域とつながる発信体制を強化していきます。広報活動は単なる情報伝達ではなく、共感を呼び参画のきっかけを生む重要な運動の一翼です。だからこそ、私たちは広報をつながりを育む力と捉え、その価値を共有しながら、地域とともに歩む意識を高めていきます。 

 私たちは、会員一人ひとりの成長と組織全体の信頼を向上させることで、社会の変化に適応し続けられる持続可能な組織のあり方を追求していきます。 

ひと・まちづくり

 本年で38回目の開催を迎えるわんぱく相撲越谷場所は、子どもたちが礼節を学び心身を成長させる貴重な機会です。初めて土俵に立つ子どもから全国大会へ出場する子どもまで、その一人ひとりにとっての経験が越谷というまちに新たな誇りと希望をもたらしています。私たちはこのかけがえのない事業の魅力をさらに高め、参加することに誇りと使命感を持てるよう、より多くの子どもたちに門戸を開いていきます。 

 次代を担う若者の育成は私たちの揺るぎない使命です。現代の日本では自らの行動で社会を変えられるという有効性感覚が若者の間で低下しており、特に高校生世代の政治的関心の希薄化が課題です。私たちはこの世代に地域課題を題材とした実践的な学びの場を提供し、自ら考え発信する力を育んでいきます。自分が社会を動かす一歩を踏み出せるという実感を広げることで、地域に新たな活力と希望をもたらす原動力となることを目指します。 

 昨年、記念すべき50回目の節目を迎えた越谷市民まつりは、地域の歴史と人々の想いが積み重なった越谷の象徴的な事業です。私たちは、新たな時代への第一歩として、多様な人々が互いに関心を持ち交流の輪を広げる場を創り出していきます。市民がまちに関わる喜びを感じ、地域への愛着とつながりを深めていけるよう、市民まつりの中に私たちは新たな交流と学びの機会を創り出していきます。 

 人と人、人と地域が支え合える関係を育み、誰もが安心して暮らせるまちを目指し、持続可能な地域の未来を切り拓いていきます。 

地域経済づくり

 地域経済の活性化は単なる産業振興ではなく、人とまちの新たな関係性を築くことに他なりません。越谷では企業や個人、各種団体がそれぞれの想いをもって活動していますが、つながることで新たな価値や協働が生まれる可能性があります。私たちはそうした取り組みを結ぶ連携の場を創り出し、相互理解とつながりを促進させます。小さな力が結びつき、地域にうねりを生み出し新たな経済の循環と活力が育まれていく未来を描いていきます。 

 地域経済の未来を切り拓くためには、地域に根ざした企業や個人、各種団体の活動に焦点を当てその価値や魅力を丁寧に掘り起こし、多くの人に届くよう工夫を凝らしながら共感を生む発信の場を創り出していくことが重要です。地域で活躍する人々の想いや取り組みを広く伝えることで埋もれていた可能性を引き出し、その魅力を越谷の内外へと確かに届け、まちの活力を呼び覚まし次なる躍動へとつなげていきます。 

 経済の循環は、人の関心と行動から生まれます。関心を持つきっかけとなる場づくりと活動を後押しする仕組みづくりを私たちは越谷から実践していきます。 

埼玉ブロック大会に向けて

 本年、越谷青年会議所は15年ぶりとなる埼玉ブロック大会の主管という大きな使命を担います。これは越谷の地に埼玉県全域から同志が集い、学びと交流、そして未来への行動を共有する貴重な機会です。主管LOMとして、大会準備、地域調整、会場設営、広報、動員、大会後の運営フォローまで、多岐にわたる役割を全会員が一丸となって担っていきます。私たちはこの大会を、単なる一過性の事業にとどめることなく、地域を巻き込み、次代へ受け渡す大いなる運動の一環と位置づけています。行政・企業・地域住民・他LOMと連携しながら、持続可能な地域の未来をともに描いていくことが、この大会の大きな目的の一つです。主管LOMとしての誇りと責任を胸に、私たちはこの埼玉ブロック大会を地域の次代を担う若者や市民にとっても有意義な学びと交流の場となるよう、越谷の未来を切り拓く大会として展開していきます。 

 さらに、ブロック大会を通じて育んだネットワークと機運を礎に、地域協働型事業を構築し、子どもから大人までが地域とつながり、まちににぎわいと誇りをもたらす仕掛けを生み出していきます。世代を超えた参画や地域コミュニティの活用を促す取り組みを通じて、私たちは地域に根差した新たな関係性と活力を築き、越谷が誰もが希望を持てるまちとして、持続的に発展していく未来を実現していきます。 

結びに

 青年会議所とは地域社会に必要とされ、自らも成長し続ける青年たちの集まりです。そして青年会議所運動は、社会の変化に果敢に立ち向かい、未来を切り拓く変革の実践そのものです。私たちの使命は自己研鑽にとどまらず地域に希望の光を灯し、次代へと誇れる未来を築いていくことにあります。社会の変化が加速する今だからこそ、青年らしい決断と行動力が求められています。まちの未来を他人任せにせず、自らの意志と手で切り拓いていく覚悟が越谷という地域の可能性を大きく広げていくと私は信じています。同志とともに一歩ずつ、確かな歩みを進めていきます。この一年が越谷青年会議所にとって、そして地域に関わるすべての人々にとって新たな希望の礎となるよう、会員一人ひとりが使命に生き、時代を切り拓く担い手として歩みを進めていきましょう。 

進もう、変化を恐れず。貫こう、自らの使命を。 

さあ、ともに未来を拓こう。